ダブリンは最高気温が20度に上がるかどうかのいつもの8月に戻ってしまった。アイルランドの観測史上の最高気温は、1887年6月にキルケニー城で記録された33.3度。だから7月に30度前後が数日続いたというのは異常で、今回の東京オリンピックで選手たちが経験した高温と高湿気の状態が少し想像できる気がした。
うちの近くには電車が走っていないので、バスがダブリン市内に出る唯一の公共交通機関だ。職場までは5キロちょっと。健康のために歩こうと意気込んだ時期もあったが、数週間で挫折し、今は素直に毎日バスに乗ることにしている。
去年の春、最初のロックダウンが始まって毎日自宅で過ごすようになったころ、右手の二の腕から肩にかけてモヤモヤとした違和感を感じるようになった。それが前腕部、そして左腕にも広がってきた。
「I am taking holidays」とは「(一日以上の)休暇を取る」という意味。「I am going on holidays」は「休暇に入る」ということなのだろうが、たいてい「休暇でどこかに行く」というニュアンスで使う。これまで私は、数日間の休暇を取るのは旅行に行くためだったから、「ホリデー」と「旅行」は同義語のように感じていた。
私は自分の鼻が低いと思ったことはない。でもそれは日本での話。アイルランドで私の身近にいる人たちの多くは、私とだいぶ違う作りの鼻をしていることに気づく。私は人差し指を立ててあごと鼻の頭を結ぶと、唇がべたっと指についてしまうが、こちらの人の多くは(やってもらったことはないが)唇と指のあいだにかなりすき間ができるのではないか。
日本語を勉強している高校生の男の子から、「Bald って日本語で何て言うの」と聞かれ、思わずウッとなった。Bald なのか bold なのか一瞬聞き取れなかったのだ。この二つの言葉の意味はかなり違う。
アイルランドでは、クリスマスの次に大きな行事はイースター(復活祭)。この時期になると、卵とウサギをかたどったチョコレートがずらりと店頭に並ぶ。先週、近所の大きなスーパーに買い物に行ったら、ほとんどすべての買い物客のカートにイースターチョコレートが入っていた。