とうとう私も新型コロナに感染
40人くらいしかいない私の職場で、この2年半に半数以上がかかったと思われる新型コロナ。私もとうとう感染してしまった。
感染経路は、夫と2人で参加した夕食パーティーだと思われる。屋内でマスクなしで大勢の人と話したからだ。しばらく会っていなかった友人と旧交を温めたり、新しい知り合いができたりして充実した数時間だったのだが、ブースター接種から半年近く経っていたし、うーん、もう少し気をつけていればよかったのかな。
パーティーの翌々日、夫が喉の痛みを訴えた。もともと鼻炎持ちでいつも鼻づまりに苦しんでいる彼だが、喉が痛くなるのは珍しいので、新型コロナの抗原検査をしてみた。結果は陰性。
ただの風邪だろうということで安心はしたものの、夫はそれからかなり高熱が出て、関節の節々が痛んだり頭痛がしたりし、数日、家でゆっくり養生しなければならなかった。
そして今度は私の調子が悪くなった。
私の症状は夫とかなり違ったし、職場などでここ数カ月にコロナに感染した人たちの症状とも少し異なっていたようだ。以下に時系列で記録する。
- まず足などの3~4センチ四方の皮膚に20個ほどの赤い発疹が急に出た。少しかゆかったが、触ると悪化しそうなので我慢。
- 同時期に、両腕がだるくなり、首が重くて回らなくなる。腕と首は私の身体の中でのウィークポイントで、調子が悪いときはいつもこの2ヵ所に違和感を感じる。
- 1~2日後、朝の体温が37度で少し熱っぽかったが、普通に仕事に行って特に問題はなかった。
- 翌日、仕事中に悪寒が襲ってくる。喉も少し痛み、熱もあるようなので同僚からアセトアミノフェン acetaminophen またはパラセタモール paracetamol と呼ばれる解熱・鎮痛薬をもらって飲む。
- 帰宅後に熱を測ると38度以上あった。抗原検査をすると、ばっちり陽性!
夫も試しにまた検査をすると、今度は夫も陽性だった。5日前には陰性だったのに、実は彼もコロナにかかっていたのだ。しかし彼は回復に向かっていたので、その後ますます調子が悪くなる私の面倒をよく見てくれるようになる。
どちらが私でどちらが夫のか覚えていないが、「T」のところに線がくっきり出ているので二人とも陽性。
仕事関係者に感染したことを報告。今では抗原検査の結果を報告するだけで、特別休暇がもらえる。金曜の夜だったので上司と人事担当者にはメールをし、同僚には携帯電話にメッセージをした。日本でも今はメールで病欠の連絡などしてもいいのだろうか。私が日本の会社に勤めていたときは、職場に朝電話をしたものだ。
- 翌朝、38度5分の熱があったので、アイスノンのような氷結ベルトを額において熱を冷ます。熱は2日ほどで下がる。首、腕、喉の痛みもなくなる。
- しかしそれからが長かった。常に頭痛がある状態で、数時間おきに鎮痛薬を飲む。力が出ず、動くとふらふらする。何も集中できないので本もろくに読めない。ストーリーをあまり追わなくてもいいマンガを読んだり、YouTube でかわいい動物や旅や料理の様子をぼーっと眺めているだけ。庭に洗濯物を干しに出たら、その後寝床に戻って2時間ほど横にならなければならないような日々が1週間以上続いた。
夫が焼いてくれたチョコ入りバナナブレッド。新型コロナで味覚に異常をきたすという話はよく聞いていたが、私も夫も味覚、食欲ともにほとんど正常だった。
6月は LGBTQ+ など性の多様性に意識を向けその権利を啓発する「プライド月間」。ダブリンでも私が寝床にふせっていた月末に大規模なパレードがあった。私は少しでも気分を出すために、プライドのシンボルカラーに似て作られた折り紙をベッドの脇に置いていた。ちなみにこのチリ味の効いたおせんべい、よく行くアイルランド資本のスーパーマーケット Dunnes Store で最近発売になり(一袋2ユーロ)、よく食べています。
病欠のあいだは3日おきほどに抗原検査をし、同僚と上司に容体を報告した。最初の症状が出てから丸2週間経ってやっと「陰性」となったがまだ頭痛がひどく、それから3日後に職場に復帰した。朝の通勤だけで疲れたが、座ってできる仕事を優先し、いつもよりもこまめに休憩と水分を取って、無事に一日を終えることができた。
久しぶりに会った仕事仲間に症状などを話し、治りかけてかさぶた状態の足の発疹を見せたりして盛り上がる。「うわー、重いやつにかかっちゃったんだね。You got a bad dose of COVID!」と何人もに言われた。なるよど、薬の投与量などを表す dose ドーズはこんなふうにも使えるんだなと学ぶ。
しばらくきちんと追っていなかった世界のニュース。ボリス・ジョンソン英首相が辞任を発表して色めき立ったのも束の間、安部元首相の悲愴なニュースがこちらでもトップニュースで流れてがく然とする。
夫が庭に出られず草が伸び放題だった裏庭は、キツネやネコたちのかっこうの遊び場に。
夫が芝を刈った翌日。いつものキツネが様子をうかがいにやって来た。